音影-On'ei- Lyrics

聞こえるのは、霞む脈動の音

虚空をさまよう記憶の粒子が、僕を包む

「そこにいるのか？」

滲む声が霧の深奥から囁く

針のない時計が歪みながら回り出す

それは、虚世をさまよう僕の鼓動

生と無の狭間を渡り行く影の音が

深い闇に溶け、形なく消える

僕の時間は、消えない音の震え

君の時間は、命を刻む光

交差するたびに生まれる煌きが

虚世の中に証を灯していく

虚世の中では、足を止めれば霧になる

僕の輪郭は影に飲まれ、消えていく

ただ、一音でも響かせることで

その音が僕の存在を縛り止める

君の時間は刹那、僕の時間は無窮

それでも、君の瞬きに触れるたび

その煌きが虚世の静寂を引き裂いていく

それは、燃え尽きる星の一筋の光

僕の時間は、終わりなき音の波

君の時間は、命を刻む灯火

重なるたびに織りなす旋律が

虚世の中に新たな命を残す

君の光が、僕の時間を動かす

君の声が、僕を目覚めさせる

生と無の狭間に響き渡るその震えが

僕を形作る音の核となる

僕の時間は、波打つ音の残響

君の時間は、燃え尽きる刹那の煌き

その瞬間が重なり合うことで

新しい命の調べが紡がれていく

時計の針がまた一歩進む

君の声が、記憶の奥底で反響する

それが僕の存在を留める旋律

消えることのない音影として、虚世に残る